最強のクラッチスプリング



さてさて…今回もやってまいりました何故か大好評のこのコーナー(笑

今回はタイトル通り…クラッチスプリングのトラブルなどを一つ。



最近はクラッチシューが遠心力に負けて爆発するという話を聞きますが、私はそういう経験は無かったりします。

クラッチをドリブンに留めている巨大ナットが外れた位でしょうかね(汗

もちろんクラッチプレートはギッタギタになっちゃいましたが…怪我をする程の事ではありませんでしたね。


…これじゃあお話が終わってしまうので過去の経験談をば(笑



私、いつも公言している通り、若かりし頃よりクラッチミートは高め高めに設定するのが好みだったりするんですよね。

もちろん純正流用&加工でのシューの軽量化がメインでしたが、ホンダはあまり流用のクラッチスプリングが無いので、こればかりは社外品に頼っていました。


昔は高回転型チャンバーを購入すると、決まって気が狂う位硬いクラッチスプリングがおまけで付いて来た物です。

特に○クムラやベリア○、ハリケー○等はかなり良い物が付属していましたね。

昔のチャンバーは今の物と違い本当にピーキーな特性だったので、クラッチミートを上げるには必然的にクラッチスプリングの強化は避けて通れない道でしたが…


当時は私、基本セットとしてデイトナから出ていた「アルミ軽量クラッチシュー」を使用してました。

コレ、シューがアルミで出来ていると言う…完全レーシング仕様の物でしたが、個人的には大好きでしたよ。

それにデイトナの2000rpmUP仕様のクラッチスプリングを組み合わせたり…色々やってました(笑



で。大昔…ベリ○ルの「グランドスラム」が発売された時に、これは速いのでは無いかと思い早速購入したんですよね。

当時はまだオクム○スポーツマフラー全盛の時代でしたが、ベ○アルチャンバーでパワーの出方を知っていた私、当時3万円近くした「専用駆動系キット」と一緒に買ったんですよ(汗

実はチャンバー本体より高かったのは秘密(以下略

この駆動系キット、購入された事がある方は内容をご存知でしょうが、純正流用で素晴らしく納得の出来る組み合わせだったんですよ。

(ちなみにAF28用でした)


その駆動系キット、さすがにクラッチスプリングだけは独自の製品?が使われており、流用だとしたら未だに何なのか判明していないのですが…

当時としてはまさに最強の名を欲しいままにした超強力クラッチスプリングでした(笑

もちろん私も使用していたのですが…


しかしコレ、クラッチスプリングが硬い為ミートは素晴らしく上がるのですが、組み合わせたシューが減ってきた場合、半クラッチが終わりアウターに完全に「ミート」する時、「ガガガッ」と少しミートがガタつくと言う症状が出てたんです。

これはクラッチシューの重量とクラッチスプリングの硬さのバランスが悪いと起こってくる症状なのですが、重い初期型AF28クラッチシューと組み合わせたのがダメだった様ですね。

なのでミート回転のみはデイト○のアルミ軽量クラッチを基準としてセッティングし、最終的に結局ベリ○ルのスプリング物は封印したんですよ。

ミート回転が同じなら、「クラッチシューは出来るだけ軽く、クラッチスプリングは弱く」が、今も変わらない私のコンセプトなので。




そしてベリア○のクラッチスプリングを封印したまま何年かが経ち、ある時ふとした事からベリ○ルのクラッチスプリングを所有していた事を思い出し、倉庫をひっくり返して久々にクラッチを引っ張り出してみたのですが↓




















素敵過ぎますね(笑




クラッチシューがありえない方向に曲がってますが。







…クラッチスプリングがあまりに強力な為、装着して放置していた長い間に、徐々にシューの支柱を曲げていった模様です_| ̄|○

ホンダは元々ここの「支柱」が弱いのですが、さすがに私もここまで曲がっている物を見たのは初めてでしたよ(爆

まさに最強のクラッチスプリングですね。


当時デ○トナのクラッチに付いていた、クラッチ裏側を覆い隠す様なプレートを付けていればこんな事にはならなかったのでしょうが…

それはアルミクラッチシューに付けてましたんで(笑



ホンダでは結構ノーマルでもシュー自体が「内側」に曲がるというトラブルがあるのですが、頻繁に乗っていないとこれは良く起こる現象ですよ。

クラッチシューは常にクラッチスプリングの力で「内側」に向かってテンションが掛かっている物なので…

それが原因で、クラッチシューのアウター接触面も「アタリ」が斜めになってきたりするんですよね。


これも他社と比べると良く分かるのですが、ホンダは基本的にクラッチシューを支える支柱が細すぎる設計なんです。

本気でヤマハの半分以下しか太さが無(以下略

…私もそれは宿命だと思っているのであまり気にして無いですけれど(笑

あ、あまりにひどいとクラッチプレート自体を交換しますよ?



…本来は起こりえないトラブルですが、パーツの組み合わせによってはこういうトラブルもあるとお考え下さいね(汗

通常では考えられないミートを設定しないとなかなか起こらないとは思いますが…結局ホンダはこういった所の作りも弱いという事なんですよ…(泣






で、もうひとつオマケなどをば↓
















アレのカケラ(爆




「アレ」のカケラです。ご説明の必要は無いかと(以下略







・・・コレ、昔は確か発売直後にクレームが巻き起こり、早速改善されたんですよね。

初期の物は本当に一瞬で粉砕しましたよ(笑

装着して峠に行き、全開でいきなり爆発してシュラウド共々木っ端微塵になったので…

それなりにセンターも出して組んだのですが、何か致命的な欠陥があった模様ですね。


余談ですが…これは某メーカーが路線を変えて、結構「優し目」のパーツを発売し始めた時のラインナップの一つなんです。

以前ご紹介した某チャンバーの他に、「スーパーブ○ックチャンバー」や「スーパーハイスピードプーリー」と同時期の物でしたが…

これらは全てろくな結果になりませんでしたよ_| ̄|○


「スーパーブラッ○チャンバー」はノーマルに毛が生えた程度…「スーパーハイスピードプーリー」は当時としては初の「内側面コーティング」が施されていたのですが。

しかし一瞬でコーティングが剥げ落ち、そこにローラーが引っ掛かり、異常な「タレ」を誘発すると言う…

上記の「風車」と同じくお金を無駄にしただけでしたね。

それ以前は色々良い品を発売していたメーカーさんなのですが…私はコレ以来あまり信用してません。

…今も愛用しているのはケミカル類や「パワースパークエキサイター・レーシング」だけでしょうかね(笑

(アルミクラッチシューは是非再販して頂きたいですけど)






おっと知らない間にまた辛口の物言いになってしまってますが(汗

今回は物理的なトラブル、と言う事でお届け致しました。

…人間がどんなに気を使っても壊れる物もある、と言う事もあると思って頂ければ幸いです…





教訓:ホンダ用のクラッチスプリングは取り外して保管すべし(本当)


戻る