チャンバーから異音?



私が初めて買ったチャンバーは、「デイトナ・サイマックスチャンバー」でした。

…チューン初心者の定番でしたね(笑


さて、当時28000円を出して購入したチャンバーですので、当然私は「サビないように大切に使おう」と思い、

新品のチャンバーに耐熱クリアーを吹いておこう

と思ったのです。


…実は購入状態でも耐熱クリアー塗装がかけられていたのですが(笑

そんなことはお構いナシに耐熱クリアーのスプレーを購入し、一気にチャンバーに向かって吹いたのですが


意外に塗料が重くて垂れまくりのムラムラ状態になってしまいました


「……」
「………」
「………やっちまったぁ」

などと思ってももう後の祭りでした。


塗装を乾かした後で1000番のペーパーで磨き、やり直そうとしたのですが時すでに遅し…

1000番のペーパーでは全く削れない程にクリアー塗膜が厚くなっていました(泣


しかし悩んだところでどうしようもないので、「速けりゃいいや…」などと自分を慰め、セッティングをする事にしました。
エキパイやフランジに液状ガスケットを塗り、サイレンサーを取り付けDioに付けました。
「おお〜カッコイイね〜」などと5分間位眺めた後にさっそく試乗です。


チャンバーらしいサウンドを響かせ、さっそく最高速アタックをかけました。
(その他のチューンは駆動系のみでした)
体を伏せ、スピードがのってきた頃にメーターを見ると70km/hしか出ていません。
「まあ、ノーセッティングならこんなもんでしょう」と納得し、早速ウェイトローラーを軽くしました。

すると…


何故か最高速が60km/hに落ちてしまいました…


…ウェイトローラーはノーマルが9g×6個=54gで、9g×3個の27gにしたのですが…
0発進はちゃんとパワーバンドに入っているので、クラッチミートが低いワケでもなさそうです。
そして今度はウェイトローラーを少しずつ重くしていきました。


しかし…


どうセッティングしても70Km/hしか出ません


もうワケがわからなくなってしまい、その日はふてくされて寝てしまいました。(またかよオイ)



そして次の日、再度セッティングを開始しました。

キャブやプラグをチェックしつつ何回か走行していると、チャンバーのあたりからバリバリという排気漏れのような音が聞こえてくるではないですか…

当然私は疑問に思い、チャンバー外して排気漏れのチェックをしましたがどこにも排気漏れの後はありません。

「???」

おかしいと思いつつ、その日は用事があったのでちょっと離れた所まで出掛けました。


…用事を済ませた帰り道はすでに夜でした。

チャンバーの音に不安を抱きつつも家路を急いでいたその時


突然ライトや灯火類が全て消え、その直後にエンジンまで止まってしまったのです


「???」

私は焦りました。ひょっとして焼き付いたのかと思いプラグをチェックしますがちゃんと焼けています。

しかしエンジンはかかりません。

灯火類が消えたのは何故?と思いヒューズを見ると、案の定切れていました。


何故ヒューズが切れたのでしょう?そしてヒューズが切れてもエンジン始動は可能なので、エンジンストップはこれが原因ではなさそうです…

結局、家まで5kmの距離をDioを押して帰るハメになりました…



翌日、カウルを全部外して色々チェックしていると…


エキパイ部分がメインハーネス&フレームと干渉し、配線がドロドロに溶けているのを発見しました


…異音の原因はコレだったのです…

Dioは縦置きエンジンですので、エキパイ部分がメットインの真下にあるわけです。

リヤサスがフルボトムした時に、フレームに付いているメインハーネス&ハーネスを束ねているステーにエキパイ部分が接触して異音が発生していたのです…

当然ハーネスもチャンバーの熱で溶けてしまっていたワケですね。


ちなみにメインハーネスをバラバラにし、再度繋ぎなおすのには3時間かかりました…



…セッティングの方は、その後どうしても最高速が上がらないのでチャンバーの特性を調べた所、


私の買ったチャンバーは、ウェイトローラーのセッティングがいらないタイプだったのです


これには参りました…

駆動系のセッティングいらずという事は、高回転型では無いので最高速など上がりません。

私は確かに高回転型の「デイトナサイマックス」を買ったはずなのに…

おかしいと思いメーカーに確認してみると











私の買ったのは

サイマックス「ダッシュ」チャンバーで

高回転高出力型なのは

前モデルの

「サイマックス チャンバー」











だという事が判明いたしました。

つまり

私は



ぶっちぎりでチャンバーを間違えて買った



という事ですね。


…しかもムラだらけの耐熱クリアーに塗装済みです。

最高速は当然伸びませんでした。

しかもこのチャンバーのサイレンサー、異常に重くすぐに折れてしまいました。

しばらくは溶接しなおして使っていたのですが、このチャンバーが折れた時にサイレンサーを切り開いて見ると

すさまじいまでの排気抵抗を持った構造でした。



これを機に、アフターパーツを買うときには入念な下調べをしてから購入するようになりました…




教訓:チャンバーを買うときにはで選ぶと痛い目を見ます


戻る