まず通常、チャンバーは「排気菅」としての機能だけを持っている物ではありませんね。
内部で排気ガスが反転し、未燃焼ガスをシリンダー内部に押し戻すと言う働きがあります。
この働きの最中は、未燃焼のガスだけでは無く未燃焼のオイル等もチャンバー内に入ってしましいます…
ですので内部が非常に汚れやすいのもうなずけますね。
内部に溜まっている物は基本的に「カーボン」ですので、これは焼くか溶かすかしか除去の方法がありませんね。
私も昔は色々な方法を試しましたが、これといって有効な物はなかなかありませんでした
しいて言えば、チャンバーを焼いたり炙ったりするのはあまりよろしくないと思います。
内部にグラスウールが使われているチャンバーですと、簡単に焼けてしまい特性が変化してしまいます…
内部構造が複雑&グラスウールが多用されていますので、焼きを入れてしまうと特性の変化が大きいです。
具体的には、トルクが無くなったりしますね。
これから紹介する方法は、一般的なケミカル洗浄と同じです。
ただ、使う薬剤が少し特殊なんですよ…
この方法は、当HPのBBSの常連さんであるジャーニーさんから頂いた方法です。
…目の付け所が素晴らしいと思います。
これは本来、水道管の詰まりを「汚れを溶かして」直すというケミカル(?)ですね。
一応「まぜるな危険」の部類に入る物ですので、かなり強力っぽいです。
なお、スーパー等で普通に手に入りますね。
なにしろ「毛髪を溶かす!」ですから(笑
これは10年以上昔の物ですし、ここ5年位は掃除をした記憶がまったくありません(爆
常に濃い目の混合ガス(30:1〜40:1)で使用しているので、全開走行しかしないといえ内部の汚れはかなりのもののハズ…
エキパイ側にはこれでもかって位カーボンが溜まっています…
しかし私の場合、2時間の放置では原液が少し黒くなる位で、あまりカーボンは取れませんでした…
ですので、さらに一日放置してみました。
結構黒いですね。だいぶカーボンが取れた様です。
ちなみにたまにチャンバーを揺らし、内部で原液が固着するのを防いでいました。
すると内部の原液が完全な液体では無くなっている様子が分かります。
私はパイプユニッシュの新しい原液でチャンバー内部を洗い、適度にヌメりの出ていた原液を洗い流しました。
そして再度原液を入れ、今度は1週間の放置プレイに突入してみました(笑
カーボンも大量に吐き出され、かなりのカーボンが除去された模様ですね。
ちなみに原液が泡立っているのは、ゲル状なった原液を抜くためにチャンバーを振り回したからです(笑
この後に水洗いして仕上げですね。
ゲル状になっている場合、新しい原液を入れつつ水で流せば効果的の様ですね。
結構な勢いでチャンバー内部を洗いました。
すると…まだ残留カーボンがあり、バケツの底に溜まるほど残っていました…
ちょっとビックリですね(笑
ただの水がこんなにねっとりしてしまいました(汗
1週間も放置したので、内部にかなりしつこく原液がまとわりついていて、洗うのにはかなり時間を要しましたが…
ちなみに、流している水が無色になるまでしっかりとすすぐ方が良いと思います。
さて、肝心の性能ですが…吹け上がりが軽くなりました。
やはりカーボンの堆積がかなりあった様ですね。
実質「酸性」の物でしたら、サンポール等試した事もあるのですが、パイプユニッシュの方が確実にパワーがありますね。
某社製の漬け置きカーボンクリーナーとは比べるべくもありませんが…
短時間でも効果的な様ですので、ちょっとしたカーボン除去にはかなり使える模様ですね。
一応の理論になっているかと私は分析していますよ。
なので、逆にウェットカーボンや油分が残っている状態でパイプユニッシュを注いでも効果はあまり無いハズ…(汗
(ちなみにパイプユニッシュはアルカリ性なので取り扱いには注意が必要です)
ただ、グラスウールに悪影響があるかどうかは分かりませんが…
それは次の機会に実験したいと思います。
ノーマルマフラー実験結果の追記です。
「三代目はいきぶつのハカセ」さんより、パイプユニッシュのノーマルマフラー使用例のインプレを送って頂きましたので報告させて頂きます。
(ハカセさんの場合、原液注入→2日放置→ゴムハンマーで叩くといった方法で十分カーボンが取れたそうです)
Dioの場合ですと、マフラー内部がJOGに比べて複雑なのであまり長期間の放置はよろしくない、という事だそうですね。
以上、パイプユニッシュ追加報告でした。
さて、今回は少し趣向を変え、チャンバー&マフラーの洗浄についてのお話をしたいと思います。
さて、ここでチャンバーの洗浄方法ですが、これは色々な方法があります。
これはノーマルマフラーにも当てはまりますね。
ではそろそろ本題に(汗
では、まず使用する薬品(笑)、ジョンソン・パイプユニッシュです。
しかしかなり効きそうなうたい文句ですね〜。
さて、これを原液のままチャンバー内に入れ、入り口&出口に蓋をします。
この様に原液を入れたまま、説明書どおりに2時間放置してみました。
そして1日放置したチャンバー内の原液を全て捨てました。本来ならここで水洗いするべきなのですが…
その結果が…コレです。
これは…サビでしょうか?少々ゲル状になった原液が茶色になってました(汗
そして水道水でチャンバー内部に残った原液を洗い流します。
最後に水洗いをした段階でも、結構な量のカーボンが出てきました。
私、今まで色々なチャンバー洗浄ケミカルを使ってきましたが、ここまで目に見えてカーボンが取れた事はありませんでしたよ。
これ、洗浄成分として含有されている「水酸化ナトリウム」が、ドライカーボンに対しての溶剤となる、と言うのが
最後に、ノーマルマフラーの様な複雑な形状の物には試していませんが、発案者のジャーニーさんによりますと十分な効果があるそうです。
JOG用(3WF)マフラーに使用した所、数日間の放置でかなりカーボンの堆積が取れた模様です。
これは私も、ガソリン等の液体をノーマルマフラーに入れた時に思ったのですが、やはりDio系のノーマルマフラーは作りが複雑な為、あまり入れた物の「抜け」はよろしくないと思いますので、
パイプユニッシュでもあまりの長期間の放置は良くないかと思われますね。